マスコミを変えるためにギークにできること

パソコン・インターネット/経済・政治・国際 | 2010/07/30

最近のマスコミに関する論調を見ていると、「日本の新聞社は、本来の通信社がやるべき『政府発表の伝達』等に終始して、本来行うべき批評・論評を行っていない」という指摘をよく見かけます(linkなど)。もし、そうだとしたら、こういった記事を書くのを控えさせるようにするのは技術的に可能ではないかという気がします。

なぜなら、著作権法には以下のような条文があるからです。

著作権法第10条2項
事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第一号(引用注:小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物)に掲げる著作物に該当しない。

新聞社は、この条文が「死亡記事と交通事故の伝達などにしか当てはまらない」(読売毎日など)と主張しているようですが、「事実の伝達にすぎない時事の報道」という日本語が、死亡記事と交通事故以外に当てはまるというのはさすがに無理な解釈でしょう。実のところを言うと、この条文に関して、判例がなく、何が正しいか正確には分からないのです。だから、新聞社としては判例ができる前に、精一杯自分たちに有利な解釈を提示しているというのが現実です。

それを踏まえて言うと、この条文の解釈として「政府機関が記者会見で言ったことをそのまま伝達した記事」には少なくとも著作権がないというのは全くもって自然でしょう。そうだとしたら、「政府機関が記者会見で言ったことをそのまま伝達したような記事」に関しては、アーカイブサイトを作っても新聞社は何も言えないということになります。「政府機関が記者関係で言ったことをそのまま伝達したような記事」かどうかの判断は、人間がやるしかないという問題はありますが、それを別にすれば、無料で過去の新聞記事を読めるアーカイブサイトは作るのがそれほど難しくないし、それなりの需要があるでしょう。最近では、政府機関からプレスリリースの形で、新聞記事と同様の内容が発表されていることも多いので、プレスリリースと新聞報道を対応させて公開するようなアーカイブサイトなら、著作権上の問題も回避しやすいと思われます。

おそらくこういうサイトができると、新聞社はまず、それを潰そうとすると思いますが、無理だと分かれば、政府発表の垂れ流しになっている記事そのものをあらためてようとするかもしれません。ちょっと虫の良すぎる期待かもしれませんが、少なくともマスコミのあり方に一石を投じることにはなるのではないかと思います。あくまで仮説というか、思考実験のようなものですが…。

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