ニュース | 2009/08/17
沖縄で初の死者が出たとか言う、ニュースばかりが話題になっていますが、死者が一人というのがむしろ驚かれるほど新型インフルエンザは流行しているようです。パニックを防ぐためにマスコミは情報を隠しているのかもしれませんが、意識してデータを探すといろいろな情報が見つかります。
1. 国内では5000人以上の患者が確認されながら、8月中旬まで重症者はゼロだった。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009081500275(元ソース:日本におけるインフルエンザ A (H1N1) の確定者数 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/19.html)
2. 国立感染症研究所によりますと、今月2日までの1週間で全国およそ5000か所の医療機関に報告されたインフルエンザの患者数は1つの医療機関あたり0.56人で前の週から倍増しました。去年の同じ時期が0.01人であるのに比べ異例の多さで、過去10年間で最多となっています。ほとんどは新型インフルエンザの患者だということです。
http://news.tbs.co.jp/20090816/newseye/tbs_newseye4210552.html(元ソース:インフルエンザ流行レベルマップ/国立感染症研究所https://hasseidoko.mhlw.go.jp/Hasseidoko/Levelmap/flu/2008_2009/2009_31/jmap.html)
3. 7月27日-8月2日に報告があった684人の内訳は、A型500人、B型49人、不明135人で、県は「A型インフルエンザと診断された95%以上が新型インフルエンザ」と発表している。
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/23734.html
1によると、今までに新型インフルエンザと確認された感染者は累計で5000人以上ということです。しかし現在、医療機関では新型かどうかのチェックをほとんど行っていないので、これは氷山の一角ということになります。
では、全体としてどのくらいかというと、2の記事から分かるように、「インフルエンザ定点医療機関」を受診した患者数だけで1週間で2800(累計じゃありませんよ。1週間ですよ)。また、3の記事や以下の表から、新型の割合が急速に増えていることが分かります。
7/27~8/2 2,655(新型の割合75.9%)
7/20~7/26 1312(新型の割合21.4%)
7/13~7/19 1042(新型の割合16%)
7/6~7/12 972(新型の割合11.4%)
6/29~7/5 746(新型の割合7.9%)
6/22~6/28 931(新型の割合5.7%)
現在日本には約11万の医療機関(歯科関係を除く)がありますので、この約22倍が実数と予想されます。単純に計算すると1週間で4万人以上のインフルエンザ感染者があったとということです。
余談ですが、インフルエンザの感染者数は、去年から今年にかけてかなり多かったようです(学校における集団感染に関するインフルエンザ様疾患の患者数4/26~8/8は去年の同シーズンの20倍)。ただ、今まではそのほとんどが従来型だったのに対し、新型が急激に増えたのが最近ということでしょう。
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1週間で4万人ということは、このペースでも冬までに100万人以上。今後は当然、ペースが増えるでしょうから、数千万人規模の感染者となる可能性も決して低くはないでしょう。まさにパンデミックです。
…ということは、普通に公表されているデータから分かるのですが、マスコミは混乱を避けるためにそれを報じないようにしているのでしょうか。
仕事を辞めて引きこもらない限り、かなりの確率で感染すると考えた方が良いかもしれません。健康な人がかかって死ぬ病気ではないにしても、体の弱い家族がいる人は特に気をつける必要がありそうです。
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