経済・政治・国際 | 2009/03/24
韓国代表チームの偉大なる挑戦が続いている。
韓国がメジャーリーガーたちで先発ラインナップを揃えたベネズエラを破って第2回WBC決勝戦に進出した。
「偉大なる挑戦をする」という金寅植(キム・インシク)WBC代表チーム監督の言葉は単純な言葉ではなかった。
<WBC>韓国代表が決勝進出へ/中央日報(韓国の大手紙)
自分は自分がスポーツをすることは楽しいと思うけれど、他人のスポーツの勝ち負けにはほとんど興味がありません。だから、こういうことを言うのですけど、国同士の感情的対立があるとき、スポーツでは負けるっていう方が国益にかなう面もあると思うのです。
だって、自分の国が負ければ相手国に対する感情は悪くなります。場合によっては相手国に対する怒りの感情になることもあるでしょう。国同士で感情的な対立があるとき、それが間接的に外交に影響することさえあるかもしれません。要するに、スポーツでは負けた方が、相手国の国民感情という点で、自分の国に有利に働く面が大きいのではないかと思います。良くブログで「外交に感情を入れてはいけない」って書いていますが、その流れで考えると、「国際スポーツでは負けた方が良い」ってことになるかもしれません。
もちろん、自分の国が強いということになれば、国民の多くがスポーツに興味を持ち、テレビや家電など、関連する産業が潤うということはあるでしょう。しかし、スポーツが振興した分だけ他の娯楽にかける時間的・金銭的投資は減るわけで、あまり本質的な問題だとは思えません。
一応、頭では分かっています。スポーツで自分の国に勝って欲しいと思うのは、そういう理屈の問題ではなく、 もっと直接的な感情によるものだということ。高校で部活をやっていたとき、自分のチームに勝ってほしいと思うのは理屈抜きの感情だったと思うのですが、「日本チームに勝って欲しい」というのも、それと同じような感情なのでしょう。ただ、残念ながら、自分にはそういった感情があまりないのです。
まぁ、このことに関して自分がかなり少数派であることは分かっているのですが、スポーツの本来のあり方という意味ではこちらの方が正統なのではないかという思いがあります。本来、スポーツは勝ち負けではなく、プレーそのものを楽しむものだと思うからです。両方のチームに視点を切り替えながら、それぞれの立場でプレーを見る「大人の楽しみ方」は、どこかで必要なのではないでしょうか。
もうすぐWBCの決勝ですが、勝ち負けが日本人と韓国人の国民感情にどういう影響を与えるのか、さらにそれが外交にどういう影響を与えるかがちょっとだけ気になった書いて記事です。でも、納得いかない方はスポーツの楽しさを分からない人間の戯言だと思って華麗にスルーをお願いします(笑)。
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経済効果的には勝った方が有利になるし、
長い目で見れば、悪いことはない気もしたりします。