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e-Japanの第一歩は電子領収書のフォーマット制定から

経済・政治・国際 | 2008/09/10

○二つの電子化

2005年のe-文書法の施行から3年が経ちました。しかし、一部の大企業はともかく、ほとんどの企業は、領収書や納品書等、企業間取引の電子化にほど遠い状況ではないかと思います。

電子化と言っても大きく分けて二つのものがあります。一つは、取引明細、納品書、領収書等の帳票を、はじめから電子データとして処理するという本来の意味での電子化(取引の電子化)。もう一つは、いったん紙として発行された帳票を後からスキャナで読み取って画像データとして保存するという意味での電子化です(画像の電子化)。

これは一見して似ているようですが、根本的に違います。前者の「取引の電子化」の場合、電子データは、業務効率化を始め、さまざまな目的に利用することができます。企業の管理コストを大幅に削減できるのはもちろんですが、帳票の偽造、改ざんを不可能にし、捕捉やチェックを容易にするというメリットもあるのです。これは、徴税や食品安全管理などの行政コストを削減し、取り締まりを容易にすることで、国民全体にとっても大きなメリットとなるものです。

これに対し、後者の画像の電子化は、帳票の保存コストが削減されるだけで、それ以上の活用の方法はありません。

したがって、「電子化」を進めるのであれば、前者の「取引の電子化」を進めていかなければいけないのです。

○標準フォーマットの不在

しかし、現実に、「取引の電子化」はいっこうに進みません。一部の大企業には取引先と協力して取引情報を電子化しようとする動きがあるのですが、これが一般の企業に広がる気配はいっこうに見られないのです。

この背景には、電子商取引をめぐる標準フォーマットの不在という問題があります。企業間の取引にかかわる文書のうちに、いくつかのものは、国で保管が定められています。たとえば「領収書」です。しかし、標準フォーマットがないために、電子データとして、一括して領収書を扱う方法がありません。このため、領収書のフォーマットは企業ごとに乱立してしまい、逆に普及を阻害することになっています。

これには、e-文書法の不備とも関係しています。たしかに、e-文書法では、領収書の電子化が定められています。しかし、電子保存を行うことができる領収書は、3万円未満のものだけです。これは、e-文書法においても、領収書の基本は紙文書であり、電子化による「保存コストの削減」以外のメリットが一切考慮されていないということを意味しています。おそらく、この法律を作った人は、電子化と言っても、領収書をスキャナで読み取るようなという「画像の電子化」しかイメージしていなかったのでしょう。これが、1980年代くらいにできた法律なら仕方ありませんが、今から4年前、2004年に成立した法律としては、時代遅れも甚だしいということができます。

ちなみに、電子文書だと改ざんを防げないという人がいるかもしれませんが、文書の改ざんを防ぐのは、技術的にはそれほど難しいことではありません。該当する文書からあるアルゴリズムでサマリーを作成し、それを公的機関に登録することで、その時点でその文書が存在したということを示せば良いからです。サマリーが十分なデータ量であり、サマリーを作成するアルゴリズムが十分に吟味されたものであれば、事実上改ざんは不可能です。このような手続きを経た文書であれば、紙の領収書よりはるかに改ざんが難しいのは言うまでもありません。また、登録された機関は、文書の中身を知ることができないので、プラバシーの侵害の恐れもありません。

○e-Japanの本質はハードウェアでもソフトウェアでもなくプロトコル

e-Japan構想では、莫大な予算が使われ、さまざまなハードウェア、ソフトウェアが税金で購入されました。しかし、その多くが無用の長物になっているということが指摘されてきています。これは、そもそも方向性が間違っていたと言わざるをえません。

本来、社会全体が電子化の恩恵を受けるために必要なのは、ハードウェアでも、ソフトウェアでもなく、「プロトコル(通信手順)」なのです。そうすれば、必要なハードウェア、ソフトウェアは民間部門で自然に調達されるからです。

そのもっとも典型的な例が、上に例を示した領収書でしょう。領収書はすべての企業が扱わなければいけない書類です。もし、公的な電子領収書のフォーマットが定められ、その法的な効力が担保されていたとすれば、領収書の電子化が進み、それをベースにして、業界による独自性の高い、納品書、注文書等の電子化が進んでいくと思います。

これは、領収書に限ったことではありません。たとえば、国税庁は公的認証手続きによる納税制度(e-Tax)のために膨大な費用をかけました。しかし、そんなことは必要ないのです。納税に必要な電子文書のフォーマットだけを制定し、それを受け付けるサーバーだけを整備すれば、納税に必要なソフトウェアは民間部門で開発されるはずです。

○電子領収書のフォーマット制定とe-文書法の改正が急務

電子化によって恩恵を被る分野は多岐に渡るでしょう。しかし、国の政策として進めていくのであれば、何よりも最初に行うべきなのが、電子領収書のフォーマット制定とe-文書法など関連する法律の改正ではないかと思います。

これにはいくつか理由があります。

1.業界の慣行に依存する部分が少なく、他の帳票より標準化が比較的容易。

2.法律で保管が義務づけられているため、国が主導権を握って標準化しないと普及しない。

3.電子納税(e-Tax)の充実につながり、行政部門にとっての徴税コストの低減など、社会的利益が大きい。

4.多くの取引でやりとりされている帳票であるため、他の帳票を含めた電子商取引の普及に結びつきやすい。

領収書の電子化は他のあらゆる政策に優先して行われるべき重要な問題と言うことができるでしょう。

○電子領収書の光と影

「電子領収書」は、すでに進められている「貨幣の電子化」という動きと切り離すことはできません。ただし、ここで言う「貨幣の電子化」というのは、いわゆる電子マネーだけを指すのではありません。銀行預金、紙幣や硬貨を含めてあらゆる貨幣が「電子化」がされるということです。

すでに、銀行の預金口座や、Edy, Suicaなどの電子マネーは、完全に「電子化」されています。これに加えて、今、紙幣が電子化されようとしている―つまり、紙幣へのICチップ(RFIDタグ)の埋め込みが行われようとしています。これのどこが「電子化」なのでしょうか。「貨幣の電子化」とは、貨幣の流通を一元的にコンピュータで管理するという意味での「電子化」です。たとえば、レジにお金を入れたとき、ICチップとお金が通信をし、偽札がどうかを判断するといったことです。このとき、偽札かどうかをチェックするサーバーは、同時に、その紙幣がその場所にあるということを記録することになります。

そうなったとき、当然考えられるのは、電子領収書との整合性チェックでしょう。ある領収書があったとき、それが正しいものかどうかをチェックするには、電子化された貨幣のデータベースに問い合わせれば良いからです。これは、銀行口座などに関してはすでに行われているわけですが、手書きの領収書ではすべてをチェックするのは不可能でした。ところが、電子領収書の導入によって、これをすべてチェックすることが、理論的には可能になるのです。こうなると、あらゆる取引は国によって監視されることになり、脱税やマネーローンダリングをはじめとする不法行為が困難になることが予想されます。ただ、こうなったとき、当然のことながら、一般市民も、政府や犯罪者(ハッカーや政府職員との内通者)による監視の対象となるということを考えなければいけません。

電子領収書、そしてそれがもたらす電子社会は、私たちに大きな利益を与えるだけではなく、不利益を与えるものです。「電子社会化」の推進に当たっては、こうした光と影の両面をともに見つめながら、その対策を練っていくことが必要ではないかと思います。

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