ニュース | 2008/03/27
東京の駅は込み方が半端ではありません。でも、駅のホームを歩いているときに電車が入ってきたら、自分は人混みの流れを止めてでも、電車のそばから離れます。だって、電車は巨大な凶器。軽く押されただけで命を奪われる状況になりたくありません。意図的な殺人じゃなくても、誰かが転んだりしただけで人が死ぬかもしれないのです。あまり混んでいないホームでも、電車が入ってくるときには周りの動きに身構えてしまう自分がいます。
ただ、そんなふうに考えている人間は、あまり多くないようです。猛スピードで入ってくる電車の横を、平然と歩いている人が大部分だからです。道の横が柵のない高さ100mのがけだったら、怖くて端を避けて歩くと思うのですが、どうして、多くの人は猛スピードで走る電車の横を、平然と歩けるのでしょうか。ごく普通の人たちが、曲芸団のショーのようなことを、当たり前のようにやっているのです。慣れというのは恐ろしいものです。
さてさて、それは前置き、平和なホームの話です。無理に体をつかまれて線路に投げ込まれる事件となれば、そんな考えを巡らせること自体むなしくなってしまいます。電車の恐ろしさに人一倍神経質な自分としては、他人事ではないような気がします。
しかし、細かい話と思いつつ、どうしても「身勝手な犯行」という記事のタイトルの「冷たさ」が気になってしまうのは、自分の性格の問題なのでしょうか。たしかに「殺せば刑務所に行ける」というのは身勝手な発言です。しかし、「殺せば刑務所に行ける」の背景にあるものはなんだったのでしょうか。別に加害者をかばうつもりで言っているのではありません。加害者と被害者の両方を(良くも悪くも)精力的に取材した記事なのですから、被害者の遺族の悲しみ、そして、加害者の心の闇の両方を感じられるような、そんなタイトルにしてほしかったと思うものです。
いや、なんでこんなことを言うかって。これから、加害少年に対する中傷合戦が始まるだろうと思い、その前に何か一言言っておきたかっただけなんですけどね。
岡山市のJR岡山駅・山陽線下りホームで25日深夜、帰宅のため電車を待っていた岡山県倉敷市笹沖、県職員假谷(かりや)国明さん(38)が突き落とされ、死亡した事件。
(中略)
電車がホームに差し掛かった瞬間、大きな警笛とともに、ホームにいた乗客から「キャー」と悲鳴が響き渡った。現場では、鉄道警察隊員がホームに立ちつくす少年を取り押さえた。假谷さんが並んでいた列の後にいた女性は「若い男が別の男性の体をつかんだ瞬間、男性が落とされると思った。思わず目を背けた」と、当時の様子を語った。
「殺せば刑務所に行ける」18歳少年、また身勝手な凶行
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080326-OYT1T00429.htm
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